むかしむかし、あるところにかっぱのお父さんとお母さんがおりました。かっぱのお父さんとお母さんにはまだ子供はいません。それなのになぜお父さんとお母さんと呼ぶのかといいますと、お母さんおなかの中には何人もの子供がいるのですが、お母さんのおなかの中が快適なのででてきたいという子供がいないのです。お母さんはおなかの中に子供がいるのでしあわせですが、お父さんは子供の顔を見たり、いいこいいこしたりできないので不満です。我慢できなくなったお父さんはお母さんの子袋に向かって「ここから出て来たら、何でも好きなようにしてあげるよ」といいました。すると、小さな声で「本当？」という声がします。「本当だよ」とお父さんがいうと、子供は弾んだ声でこういいました。
「わあい、じゃあ僕エルフになりたい！なんか耳とがっててかっこいいし！あと職業はミンストレル！楽器できると女の子にもてそうだし！あとあと、血がつながらない妹とかいいね！釣り目で性格がきついけども気弱なときにぎゅっと手を握ってくるような感じで。もちろん巨乳だよ！」
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「河・・・おにいちゃん、ずいぶんと幸せそうな寝顔だったけれどもいい夢でも見たの？」
「うん、はっきりとは覚えてないけれども、僕のためにいろいろとしてくれたやさしい人の夢を見てたよ。朝からしあわせだなあ。」