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かっぱの待避所だよ
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落花生と河童と妹の日記11/29
■いい肉の日だったのに今気づいた。
■アマさまがでないかイムラドではってます。ひとぎゅうぎゅう。
■ちょっと人が減ってきた気がする。ほかの場所に出たのか、それともアマ様が本部にもどるんでアングマリムたちが送別会をしていて遅れているのか。コースは和民>サイゼリア>餃子の王将。
■餃子の冥王ナン・グアス支店は混雑していた。そう、この店の大得意であるアマルシエルの送別会(正確には3次会)なのだ。ここ二ヶ月ほど、毎日反省会と称して彼らは毎晩入り浸っていたのだが、それも今日で終わり。指輪に関しての情報が集まったため、アマルシエルは本部へもどり報告をせねばいけないのである。
餃子の冥王には支店全員が参加できるだけの席数が無いためか、1次会は亜民で行われたそうだ。2次会はピザがたべたいとごねるアイアンバウンドの奴隷のためにヒサイグリアで行い、3次会は本当に気の合った仲間といつものところで、となったらしい。
「アマルシエル様このあともう一仕事あるのですから、あまりお酒は・・・」
アングマリムの係長がたしなめるが、彼女は無言であまり良いともいえない酒をあおっている。カノジョの懐に抱えられているのは部下たちからの寄せ書きと花束、そしてお気に入りのバーゲストちゃん&腐った手ちゃんぬいぐるみだ。
「そうだ、アマルシエル様。マイサドに出向してるうちの部下が立派な魚を釣ったんですよ。ちょうどいい大きさの鉄板もあるし、焼いてもらいましょう」
いえ、うちはチェーン店なんでそんなサービスはしていませんなどといえるわけはない。店員はあわてて餃子クッカーの中身を皿に盛り付けて空けた。しかし、彼らが持ってきた魚は・・・
「・・・鉄板、すべて使う様ね」
100ポンドほどはあろうかという大きな鮭であった。あのにごった水にどれだけの栄養があったのであろうか。
「これはこれは、アマルシエル様との最後の夜にふさわしい立派なものだなあ」
アングマリムの係員数人がかりで台所に運び込み、包丁を入れようとしたが「そのままの姿がよい」とのアマルシエル様の声で餃子クッカーを6台つなげてはさんで焼くことになった。
「なあ、鮭って・・・生のままでも大丈夫な食べ物だったかな」
アングマリムの会計が裏でこっそり店員に聞く。
「寄生虫がいるので、あまり向かないようですが。まあでも、あの偉い人・・・アレでしょ?」
店員は自分の耳を餃子の様に前面に曲げた。
「ああ、こちら側だが、まぎれもなくアレだ。」
会計も酔っているので耳を餃子にして答える。そう、アマルシエル様は「こっち側」だが「あっち側」の代表種族であるエルフなのだ。
「アレなら病気にならないですし、大丈夫でしょう。」
にこやかに笑う店員たちの後ろで餃子クッカーが爆発した。そう、近づけて使ったためにクッカーの燃料の怪しい気体入れが熱くなったのだ。

鮭は焼けた。店は燃えた。

しかしこの程度の状況には慣れている一行である。店主と会計を手早く埋葬して野外で芋煮会をすることにした。しかし、あのトロルの糞で濁った様な水溜りで育った鮭は、やはり食べてはいけないものだったらしい。味が悪いわけではないが、酒とあわせて食べると悪酔いをしてしまう。解禁していないのに無礼講状態だ。
「子供のころから夢だった司書の仕事についたのはいいけど何で図書館があんなところにあるんだよー!」
「俺なんかそこまで給料運んでるんだぜ!」
アマルシエルお気に入りのイムラド・バルホアス周辺勤務の職員がぶっちゃけている。
「官給品の司祭服、胸の谷間がでるとなんだか白の勢力にがっつりみられてるみたいでいやあああ」
「バルホアスでお弁当広げて待ってる連中を見ると・・・遠足気分かよ!って思う」
「まえごばんねーん」
「さいきんマジで友達が亡霊しかいない」
「オレなんてゴルトログに色目使われてる気がするわ・・・て Mae govannen?!」
皆がいっせいにアマルシエルを見ると、そこには衣装こそそのままだが囚われて「こちら側」になるまえの明るい良い子のナルメレスがいた。ナルメレスはその昔、ねちっこい父親から隠れる「ひみつきち」を森に作っていた。成人しても時々くつろぎに通っていたところを闇の勢力の手のものに捕らえられたのだ。
「キャキャキャキャー」
エルフだというのにアングマリムの係長の末の息子より頭が弱そうな笑顔。ただの酔いなら寝て起きれば何とかなる。ただ問題は、これから自由の民をしばく仕事に出勤なのだ。
「ここは俺に任せろ」
そう言ったのは今年七歳になる娘を持つアングマリムの課長補佐だ。
「エルフのお嬢ちゃん、マエゴヴァンネン。キャロットケーキはお好きかな?」
「わあ 人間のおじさんごきげんよう!甘い物は大好きですわ」
「実はおじさんたちこれから戦争ごっこをするんだ。夕方までにはおうちに送っていくからいっしょにいかない?」
「うーん でも お父さんが・・・」
課長補佐が司祭に目配せをする。
「お父さんには私がうまく連絡をしておくわ。お嬢さんには赤くて豪華なドレスを用意してあるの。せっかくだから大将役をやらせてあげるわ」
「わあ、実はお父さんが選んでくれる服って色も形もフワフワしていて好きじゃないの!一度重たくて赤いビロードのドレスって着てみたかったんだー そうそう、実は戦争ごっこもしてみたかったの!!刺繍とかハープとかもう飽き飽き!あっっ、お父様には内緒よ。」

あっさり懐柔されたナルメレスはその後、マレンハドの西側でワームさん見学をした後ミルクウォルス近辺でいつものアマルシエルのように部下たちを従えて暴れていたという。ただ、いつもと違うのはかなり頻繁に笑っていたこと、人を指差して笑うことも多かったこと、そして戦闘が終わり世界中に自由の民が防衛を果たしたことが伝えられた後も彼女の笑い声が聞こえたことであった。


ねむいからおわり
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無題

ナルメレスちゃんかわいい
無題

ごめんなさい 司祭さんのすごい谷間
いつもガン見しててごめんなさい
無題

ミュートさん>なるめれすちゃんは14巻でヒロイン扱いが加速してるよ!すごいよ!
ぐうさん>たまに貧乳の子もいるらしいよ!でもかっぱは大人のおねえさんなのにひんにゅうせっていのほうがもえるよ!
無題

「アングマリムの係長」「鮭は焼けた。店は燃えた。」etc.etc...

心にガッツリと刻み込まれた名フレーズの数々感服仕りました。

「アングマリムの係長」

もしかしたら何気なく書いただけなのかもしれないけど、あまりに強力すぎるw

だめだ読むたびに笑う。たぶん、これからも思い出しては笑うことでしょう。
無題

dopさん>給料を運ぶアングマリムを襲うクエストがあるので、ひとくくりにアングマリムといっても総務課財務係とか職員係とか所属があると思うんだよ!
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